高性能住宅を建てる上で、とても重要な建材や設備。しかし、一体どのように選べば良いか分からない!という方も多いでしょう。そこでここでは、代表的なポイントについて簡単にご紹介します。
近年、省エネ性能を重視した高性能住宅が増えています。健康に配慮しているのはもちろん、エアコン効率が上がることから光熱費の削減も期待できると言われているため、検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、高性能住宅を取り扱っている工務店やハウスメーカーは、それぞれにこだわりの異なる建材や設備を採用しているもの。同じ性能を持つように見えても実は用途が違う、なんて可能性もありますから、ポイントを押さえてしっかりと確認しておきましょう。ここでは代表的な建材や設備などについて、基本的な知識を身に付けるためのお手伝いをさせていただきます。
断熱材とは、「熱が伝わりにくくする(熱伝導率を下げる)ために使われる素材」を指します。一般的には外からすっぽりと家を覆う「外断熱」向きのものと、内部に取り入れる「内断熱」向きのものがあり、ガラスを繊維状にした繊維系断熱材、プラスチックを使った発泡プラスチック系断熱材、天然素材系断熱材といった種類に分かれるのが特徴です。素材によってコストや特徴がまったく異なりますから、予算も含め検討するのが良いでしょう。
サッシとは、窓の枠(フレーム)をなすもののこと。これがあるからこそ窓は気軽に開閉でき、外からの空気を程よく取り入れることが可能です。サッシには大きく4つの種類があり、昔ながらの味わいに断熱性能を備えた「木製サッシ」や熱伝導率が低い「樹脂サッシ」、コストが低い「アルミサッシ」、樹脂とアルミ双方の良いとこどり、とも言える「アルミ樹脂複合サッシ」があります。
窓も、住宅を考える上で非常に重要。サッシと窓は基本的にセットで考えられますが、近年では窓に使用されるガラスにこだわった工務店も増えています。昔から定番のフロートガラスをはじめ、プライバシーを程よく守るすりガラス、ワイヤーを入れることで耐火性を上げた網入りガラスなどがありますが、更に省エネ性能を高めた「ペアガラス(複層ガラス)」や「トリプルガラス」なども定番となっており、高性能住宅におすすめです。
2003年の建築基準法改正以降、建物に義務付けられた「24時間換気システム」。強制的に室内と室外の空気を入れ替えるシステムですが、実は換気方法によって「第1種換気システム」から「第3種換気システム」まで3つの種類があります。効果的に換気を行うには気密性が重要だとも言われているので、健康のことも考え、高気密と組み合わせて適切な換気システムを検討してみてはいかがでしょうか。